昨年の夏頃から「リモートワークによる不調」で来院される方が目立ちます
頭痛・不眠・ぎっくり腰などいろいろですが、その原因として運動不足・仕事中の姿勢・ストレスなどが考えられます
特に「先の見えない不安」がストレスをより大きくしているのではないでしょうか
またかつて経験したことのない身体の不調を訴えられる方が多いようにも感じます
今回は坐骨神経痛のような状態で来院された方のお話しです
〈リモートワークが続いている〉
こちらの方は50代の女性で、昨年の9月からリモートワークが始まり、以降週5日勤務のうち4日はリモートワークとのことです
今まで肩こりや腰痛など気にしたこともなかったのに、今年の3月から急に右側のお尻・もも裏に強い痛みを感じるようになったそうです
椅子に座ってパソコン作業をしていると、お尻(右側)が痛みが徐々に強くなってくるとのことです
また椅子から立ち上がるときなど、ももの裏(右側)にも痛みが現れるそうです
カウンセリングと検査をおこなったところ、いわゆる坐骨神経痛のような症状であることがわかりました
〈座っているときの痛みを何とかしたい〉
■姿勢
立っているとき、そして特に座っているとき、背中から腰にかけて後方に丸くなる特徴が確認できました
■関節の動き
可動性がかなり減少している関節が数カ所ありました
■施術の内容
動きの固い関節、柔軟性が著しく減少している筋肉に対し、カイロプラクティックや鍼を用いて調整することとしました
また椅子に座るとき、前かがみになるとき、これらの動作にともない発生する痛み(いわゆる動作時痛)に対しては、鍼を用いて対処することとしました
さらに坐骨神経に沿う部分、お尻からふくらはぎにかけては灸で温めました
なお鍼について、こちらの方は鍼が初めてということもあり、刺激の少ない最も細いものを使用しました
■施術後の変化
初回の施術でももの裏の痛み(椅子に座るとき、立ち上がるときの痛み)はかなり減りました
一方、お尻の痛み(座っているとき)はあまり変化しませんでした
4〜5日おきに4回施術したあたりからお尻の痛みはかなり減少してきました
以降、週1回のペースで施術を継続し現在6回目の施術が終わった状態です
日常生活にはほぼ支障のない状態になりつつあります
■今後の施術計画
今回お話しした方は「お尻や脚の痛み」が来院の動機でした
したがってまずは日常生活に支障を来たさない身体になっていただくことに注力した施術となりました
そして次の段階としては、再び同じようなことが起きないような身体に
なっていくことです
今後は週1回の施術をあと2週ほど続け、状態がさらによくなれば2週に1回の施術に以降していこうと考えています
さらに最終的には不快な自覚症状のない身体を維持することを目的として、3〜4週に1回の施術に移行出来れば理想だと思います
■原因の解決
虫歯の治療と同様、痛みを減らしただけでは問題の解決にはなりません
仕事や私生活を快適におくるため、長い期間をかけて蓄積した原因の解決にも意識をむけていただけたらと思います