<腰椎椎間板ヘルニアについて>
①椎骨と椎間板
背骨は椎骨という骨が一個々積み重なって形成されたものです。
椎骨と椎骨の間には「椎間板」と呼ばれるものが挟まっており、背骨が前後左右に動くのを援助したり、衝撃をやわらげる役割を担ったりしています。
椎間板の中心にはゼリー状の「髄核」という物質があり、その周りを「繊維輪」という組織が取り囲んでいます。
②腰椎椎間板ヘルニアとは?
一般に「腰部」とは、腰椎(5つの椎骨)とその下の仙骨、そして各々の間には「椎間板」があります。
この腰部の椎間板に長年無理な圧力が加わり、老化した繊維輪に出来た亀裂から中の髄核が背中側に飛び出した状態を「腰椎椎間板ヘルニア」と言います。
③その症状は?
椎間板の中から背中側に飛び出した髄核が、すぐ近くの神経の根元を圧迫し炎症やうっ血が起こると、それぞれの神経が支配している領域の腰や脚に痛みやしびれを発生させます。
痛みは前かがみの姿勢や長時間椅子に座っていると、徐々に強くなる傾向がみられます。
また症状が悪化すると、歩行困難や排尿・排便障害に及ぶ場合もあります。
④どのような人に発症するの?
腰椎椎間板ヘルニアの発症は20~40代の比較的若い世代に多く、長時間のデスクワーク・自動車の運転、中腰姿勢の多い介護職の方などに発症しやすいと言われています。
⑤ヘルニアって無くならないの?
近年はヘルニア(飛び出した髄核)が時間の経過とともに、人間の免疫細胞の働きで吸収・縮小し、発症しても数カ月で改善していく方の検査結果も数多く報告されています。
<腰椎椎間板ヘルニア:施術の流れ>
①問診
腰椎椎間板ヘルニアの症状をお持ちの方に接する際、以下の事項に留意しています。(※問診の際にお聞かせいただきます)
■発症以前から現在までの体の変化について、充分にお話を聞かせていただくこと
■病院でレントゲンやMRIを受診されたことはあるか?
■どの様な姿勢で痛みが強くなり、どの様な姿勢で痛みがやわらぐのか?
■当院の施術を受けるべきか?病院に行くべきか?
※思わぬ病気が隠れている場合もあります
※状態によっては当院での施術を行わず、病院での受診をお勧めすることもあります
■ヘルニアの主症状以外に、頭痛・肩こり・むくみ・関節痛などはないか?
■日常生活で最も困っていることは何か?
■日常生活の中で明らかにヘルニアの症状を悪化させるような生活習慣はないか?
当院は根本的な体質改善を目標としているために『問診・触診
・検査』を重要視し、あなたにとって最適な施術方法を明確にしてから施術に臨んでいます。
あなたが腰椎椎間板ヘルニアの症状でお困りでしたら、まずは遠慮せずにご相談ください。
あなたからのご相談が、症状改善のきっかけとなります。
②触診
●起立した時の姿勢
●頭~背骨~骨盤~脚の骨格形状、関節の動き
●体全体の筋肉の状態
●皮膚に触れた時の感覚の左右差
などなど・・・
③検査
●手足などが「発揮している筋力」
●皮膚に触れた時の感覚(知覚)
●体を動かした時の「関節の動き」「痛みの有無」
●不調の原因が、どのあたりの神経に起因しているか?
などなど・・・
④施術開始
腰椎椎間板ヘルニアを発症した人の体は、腰部の痛み・下肢の痛みやしびれをはじめとして体全体が緊張し、背中・腹・両足・首肩などが凝り固まっていることが多いです。
このような状態の患者さんに対し、以下の様な流れで施術を行っています。
■まずは痛みの少ない姿勢をとっていただき施術を開始します。
■施術は整体・鍼灸・マッサージを組合わせて行います。
■「心と体の過緊張状態」から「リラックスした状態」へ移行していただくために、動きの悪い関節や凝り固まった筋肉など、全身に対して施術を行います。
⑤施術終了後
施術終了後、次の事項を確認していただきます
●痛み・しびれの軽減、その他の症状の改善が感じられるか
●「寝返り、立ったり歩いたり」が改善しているか
●施術前の関節の動きが改善しているか
●手足が発揮している筋力が改善しているか
⑥セルフケア指導
●日常生活での注意事項・セルフケアについてご指導します
以上が腰椎椎間板ヘルニアに対する施術の一例です。
<当院での施術を考えてる方へ>
近年はヘルニア(飛び出した髄核)が時間の経過と共に、人間の免疫細胞の働きで吸収・縮小し、発症しても数カ月で改善していく方の検査結果も数多く報告されています。
その一方で、腰部や脚の痛みやしびれが中々改善しない方も多数いらっしゃいます。
また、症状は「腰部や脚の痛みやしびれ」だけとは限らず、それらの症状の影響で「肩こり・頭痛・膝痛などが加わってしまうケースも多く見られます。
当院の施術でヘルニアを除去したり、痛み・痺れを完全に消し去る事は出来ません。
ただし、早急な手術が必要な状況でない限り、痛みをはじめとする辛い症状を軽減することは可能だと考えています。
まずは辛い症状についてご相談ください。
(出来るだけ具体的な状況を教えて下さい)
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【腰椎椎間板ヘルニアの患者さんの声】
(30代会社員 女性)
こちらの患者さんは普段から右足の指先にしびれがあり、常に右足をかばう動きが多いことから、左側の腰~お尻~足にかけて坐骨神経痛のような激しい痛みが出てしまいました。
痛みが激しいため、トイレにも四つん這いで行くような状態でした。
この方のお宅に伺うと、玄関までは出迎えていただけましたがかなり辛そうで、上体を曲げ左足を引きづりながらベッドまで歩いて行かれました。
ベッドでは痛みの激しい左側を上にした横向きに寝ていただき問診・触診・検査を出来る範囲で実施しました。
施術にあたっては、まず全身の緊張を解きほぐすことから行い、次に緊張の強いお尻の筋肉や動きの硬い背骨や骨盤の関節に対して施術を行いました。
痛みのために動きが少なくなっていた腰や股関節が徐々に改善され、施術終了後は何とか上体を曲げずに立てるようになりました。
また、若干痛みは残ってはいたものの、ゆっくり歩けるようになりました。
その後は概ね2週間に1回ペースでの施術と、ご自身でのストレッチや関節運動により、以前のような歩けないほどの痛みは現れなくなったようです。
また施術の感想として、次のようなことを仰ってました。
<感想>
左足の痛みでしっかり立つことも辛かったんですが、定期的な施術とストレッチや運動を続けることで、何とか普通に仕事もできるようになりました。
ただ施術を受けるだけではなくて、自分でも努力しないと中々改善していかないことも分かってきました。
これからは今感じている痛みをもっと減らせるよう、日常の生活習慣をこれまで以上に改めるとともに、引き続き施術も受けていこうと思っています。